自然と景観

六ヶ所村の豊かな自然

自然を守り、そして受け継いでいく

昔から六ヶ所村の人々は、農耕や漁を通して自然を愛し、その恩恵を受けて暮らしてきました。

時代は流れ、人の生活のあり方が変わった今もその想いは受け継がれています。

人間の利便性、近代化だけを追い求めず、共存していくために、世界的にも絶滅のおそれがある動植物を保護し、生息環境を整え、美しい景観を守ってきました。

その結果、六ヶ所村では今も多くの生き物と雄大な自然の姿を見ることができます。

6つの湖沼と太平洋の水景のまち

太平洋に沿って南北に伸びる六ヶ所村には、尾駮沼・鷹架沼・市柳沼・田面木沼・内沼・小川原湖という、実に多くの湖沼が点在していま
す。尾駮沼、鷹架沼の一部及び小川原湖は淡水と海水が入り交じる汽水湖、また、市柳沼・田面木沼・内沼は淡水湖であることから、それぞれに多様な動植物が生息する希少生物の楽園となっています。

また、泊の海岸にはタタミ岩と呼ばれる奇岩が存在し、その回りでは滝の尻大滝や、岩の裂け目から突然潮が吹き上がる「ボットアゲ」を見ることができます。

さらに泊の北、物見崎は波の浸食によって形づくられた岬で、その先端に建つ白い灯台は行き交う船の目印となっています。

湖沼群を中心に希少な動植物

湖沼群を中心に、六ヶ所村には珍しい鳥類が生息しています。カンムリカイツブリの繁殖は、1972年に市柳沼で日本で初めて確認されました。ほかにオジロワシ・オオワシ・オオセッカなど、レッドデータブック(絶滅危惧種をまとめた本)に掲載されているものも少なくありません。このほか、産卵のため尾駮沼に遡上する「尾駮ニシン」は、汽水に入るニシンとして全国的に珍しいといわれています。

さらにこの地域では、カワトンボ・イトトンボ・ムカシトンボなど、珍しい昆虫も観察できます。

植物ではニッコウキスゲ・サワギキョウ、エゾミソハギやエゾリンドウなどが咲き、見る人の目を楽しませてくれます。六ヶ所村は北方系と南方系の植物が両方見られるため、学術的にも貴重な場所です。

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